CRAFT SPACE わのBLOG

2010年6月 記事一覧

2010年6月17日 02:03

今回は、工房のご協力の元、さまざまな手法による銅版画ができました。その中には、2007年にMMGの工房での最後の仕事としてご紹介したカーボランダムもあります。

2007年の作品は、版も大きく、また初めてということもあり、全体に荒々しい感じに仕上がりました。今回のは、手馴れたのか前回よりずっと柚木らしい作品になったと思います。

yasai.JPG kabu.JPG


2010年6月16日 10:51

odoru.JPG今回展示している版画作品は、全て、今年の春制作したもの。最新作です。
前回、制作させていただいた工房はクローズしてしまったので、別の工房での制作ですが、やはり、銅板の版作り(エッチング他、効果を出すさまざまな技法について)と摺る工程は、その工房のご主人の手助けを頂いての制作です。(samiro.net の雑記帳 6月9日

ドライポイントの版の制作には、ニードルで銅板に線を彫っていくのが、思いのほか力が要り、力加減が思うようにいかず、予定外のところにニードルがすべってしまった、とか、円を彫るのに、ともかく、ニードルの先に集中し夢中で線を彫っていたら、出発点からずれてしまった、とか、いろいろ予期せぬことがあったようですが、それらがまた、柚木らしい画像を作り出していると思います。

pannya.JPG  sakanatoodoru.JPG sannrinnsya.JPG  

 


2010年6月10日 11:05

DSCN0027.JPGトミ・ウンゲラー(Tomi Ungerer   1931-)については、詳しくご存知の方もきっと多いと思います。 フランスのストラスブールで生まれ、1950年代にアメリカに移住し、画家・漫画家・絵本作家として幅広く、現在も活躍中。その独特なブラックユーモアにあふれた数々の作品は、多くの芸術家たちに影響をあたえています。

ストラスブールには、ウンゲラーのコレクションを集めた美術館があり、柚木がフランスに行った時、そこで展示されているこの可愛いブリキの船を見つけたそうです。

前回の染布の時と同様、柚木はスケッチしました。この長いタイトルのついた版画は、そのスケッチを元に制作されたものです。

余談ですが、柚木が住んでいる町の名前は、富ヶ谷です。トミと富ヶ谷の富が重なって、親近感を覚えます。病床の母を慰めた姪(母にとっては孫)手作りのクマのぬいぐるみも富ヶ谷から取ってトミーという名でした。


2010年6月 9日 23:54

B.JPGのサムネール画像今回の展覧会に展示した染布は、この会のために新たに染めたものではありますが、新作―つまり、新しい図案で、型を彫って染めたもの―では、ありません。

萌木会がまだ活動していた頃は、毎年、夏前に服地展があり、そのために新しい型を10枚近く彫っていました。

柚木が萌木会に参加したのがいつだったのか、その後、会が解散するまでずっとそうでしたから、膨大な量の染布を制作していたことになります。実際、最盛期には、仕事場の棚には、たくさんの型紙がありました。しかし、その後、家の立替もあり、また、繰り返しの制作ですっかり傷んでしまったものもあり、かなりのものを処分してしまったようです。

今回、広巾全盛だった頃の様子を再現したくて、使える型紙を探しました。一見大丈夫そうに見えて、古いものは、紗が弱っていて、糊を置くと、裂けてしまうなど、なかなか難しかったです。ですので、比較的最近の型が多くなりました。

柚木の長年の染物の仕事を見ていると、ファブリックとして制作している布については、具象的な模様は初期のものに多くありますが、後には、圧倒的に幾何学模様になっているように思います。

今回、汽車の模様の可愛い染布が展示されています。
他とあまりに違うので、柚木に聞いてみたら、1967年の作で、モチーフになっているのは、スペインで見たブリキのおもちゃなのだそうです。この年、初めてヨーロッパ旅行をしました。旅行するといつでもそうですが、たくさんのスケッチをします。写真も撮影しますが、本当に記憶に残したいものはスケッチをしているように思えます。バルセロナのスペイン村で見かけたブリキのおもちゃたち。「厚みがなくて、平らだから、台がないと立たないんだよ。」まるで、目の前にそのおもちゃが見えてくるような話方は、スケッチをしたからこそなのでしょう。

A.JPGのサムネール画像


2010年6月 8日 00:34

tate.JPGのサムネール画像のサムネール画像 DSCN0010.JPG   ニュースを配信する間もなく、本会は始まってしまいました。
気がつけば既に6日経過しております。

せっかくHPもリニューアルしたのに、相変わらず更新が遅くて、情報源としてはいつも2・3歩遅れた発信で申し訳ありません。

今回は、柚木が春頃から打ち込んだ銅版画のご紹介がメインですが、、型染作家としての柚木の仕事もお見せしたくて、このような形となりました。
無彩色の版画と色鮮やかな染布との取り合わせが、なかなか美しいと自己満足しています。

DSCN0006.JPG DSCN0013.JPG DSCN0023.JPGのサムネール画像